皆様、Mondo zakka select shop KANIBASE.COMへ、ようこそ!
ワタクシ、店長のdesafinio(ヂサフィーノ)でございます。
さて、ご来店の皆様は、「モンド雑貨って何なの?」という方が多数いらっしゃるのではないでしょうか?売っているモノもなんとなくアヤシげですし、ひょっとしてヤバイ店なんじゃないだろうか?なんて、警戒される方なんかもいるのでは・・・。
確かに、こういった括りで雑貨を扱っているshopはおそらく例がない事ですので、ココはひとつ、皆様によりよく当Shopのコンセプトを理解していただき、楽しくお買い物をしていただけるようにと願いをこめまして、ちょっとしたコラムを掲載する事に致しました!

その記念すべき一回目は、ズバリ、「モンド雑貨ってナニ?」

皆様にモンド雑貨がいかなるモノなのか、また、単にアヤシゲなモノを売っているだけのShopではないんデスヨ!(笑)という所を理解していただき、皆様の生活を豊かにする新たな価値観として、「モンド雑貨」を楽しんでいただけましたら幸いです。
それではまず、「モンド」という価値観がどういうモノなのか、時代ごとに順を追って、解説していきましょう!


1963年、とある映画が公開されました。
その映画は、文明の遠く届かないジャングルの奥地等に棲む原始民族の、エロティックで、グロテスクで、エキゾチックな「奇習」を撮影したドキュメント映画で、監督はグァルティエロ・ヤコペッティ。タイトルは「MONDO CANE」と言いました。
実はこの映画、所謂「ヤラセ」だったのですが、見た事も無いエキゾチックな原住民や、文明人からは理解出来ない、滑稽かつ、残虐な彼等の風習が、多くの人々恐いもの見たさ的な好奇心を捉え、世界的なヒットとなったのです。
以後、多くのヒット作がそうであるように、「MONDO CANE」を模倣した、亜流のエロやグロを扱った「ニセ」ドキュメントが製作されました。
そういった「MONDO CANE」的な映画達を、一括りに「モンド・ムーヴィー」と呼ぶようになったのが、「モンド」の始まりでした。
それは徐々に拡大解釈され、ストレンジで、エロティックで、グロテスクな、(当時のごく一般的な感覚からいうと)「悪趣味」としか言いようがない(笑)「B級映画」を指して、「モンド」と言われるようになったのです。
しかし、この時点では、「モンド」とは映画に限って使われた言葉であり、「モンド」という言葉自体、一部のコアな映画ファンが使用するのみに留まり、現在の様に、広く一般に知れ渡り、様々な事象に応用されるような言葉ではありませんでした。


90年代初頭、「渋谷系」と呼ばれる音楽ムーヴメントがあった事は、みなさんの記憶に新しいと思います。
このムーヴメントは、所謂レコード・コレクター的な、音楽のヘヴィー・ユーザー達が、今迄に取り沙汰される事のなかった、マニアックな映画音楽やイージーリスニング、ソフト・ロック、「フリー・ソウル」とカテゴライズされるようなレア・グルーヴ、果ては現代音楽までを引用し、ハイ・センスなポップスへと再構築するといった、極めて「リスナー志向」の強いモノでした。
ここで特筆すべき事は、「渋谷系」の音楽を語る上で欠かせない、「元ネタ」という言葉。
これは読んで字の如し、渋谷系ミュージシャンが、彼等の楽曲において引用した、「元」となる楽曲の事で、 当時の渋谷系のリスナー達は、こぞって渋谷系ミュージシャンの楽曲の「元ネタ」を探し、聴き、少しでも渋谷系ミュージシャンのセンスに近付こうとしたワケです。
こうした動きはさらに、「サバービア・スイート」や、「レディー・メイド」といった、今迄ヒットチャートの陰に隠れ、スポットの当たる事のなかった、過去の良盤の発掘という動きにリンクし、知られざる過去の音楽への「再評価」という機運が高まっていきました。
こういった動きを経て、1995年、「モンド・ミュージック」が刊行されます。
コレは、一般的に「オシャレ系」の音楽をセレクトしていた「サバービア・スイート」の方向性とは異なり、当時よく使われた言葉で言うならば、より「キッチュ」性の高い、エキゾチックや、スペース・エイジ・バチェラー・パッド・ミュージック(S.A.B.P.M)、テルミンをはじめとした初期の電子音楽等、ストレンジな音楽を取り上げたモノで、そのネーミングは前述の「モンド・ムーヴィー」からの転用である事は言うまでもありません。
コレが、「フリー・ソウル」等、もはやスタンダード化した過去の良盤に物足りなさを感じ始めていた音楽ファンを中心に、多くの雑誌や書評でも取り上げられ、ごく一般の層にまで受け入れられます。
この事により、「モンド」という言葉は、新たな価値観として、広く一般層まで認知されるようになるのです。
しかし、「モンド・ミュージック」を執筆した「ガジェット4」の意図とは裏腹に、単に
「モンド」=「ヘンなモノ」という認識が、世間一般的になってしまいました。


では、「モンド」とは、単に「ヘンなモノ」を面白がるというだけの概念なのでしょうか?
否!その事については声を大にして「異」を唱えなければならないでしょう。
「モンド・ムーヴィー」として初めて「モンド」が発生した当初というのは、確かに「珍奇」な色物を単に面白がるといった意味合いが強かった事は否めません。
しかしながら、後に「モンド・ミュージック」が定義した「モンドとは」、「珍奇なるモノでしかなかった」モノ達への「再評価」だったという事は、「モンド・ムーヴィー」においての「モンド」とは大きく異なる点であり、注目すべき点でしょう。
「再評価」がおこる一つの要因として、「受け手の感覚の成熟」という事が挙げられます。つまり、只単に「ヘンなモノ」、「可笑しなモノ」としてしか認識出来なかったモノが、時が経ち、改めて観てみた時、「ヘン」以上の、違った魅力を発見するのです。
更にココで重要な事は、「ヘンなモノを可笑しがる」という基本的なスタンスは失わないという事。元来、コレは可笑しなモノなんだという事を許容しつつ、その可笑しい部分も含め、新たなる魅力のファクターを加味して面白がれるという事は、受け手の感覚が成熟したという事の、揺るぎない証と言えるでしょう。
このように、改めてそのモノの良さを認識するには、受け手側のセンシティヴ且つ、成熟した感性が必要不可欠となるのです。


では、最後に、当Mondo zakka select shop KANIBASE.COMが提唱する、「モンド雑貨」とは、一体どのような捉え方によるモノなのでしょうか?
大雑把に言うと、上記のように、「モンド・ミュージック」で再定義された、再評価としての「モンド」を「雑貨」においても転用しよう!というのがその趣旨です。
例えば、「みうらじゅん」氏によって、貰っても嬉しくないお土産、通称「イヤげもの」と定義された金メッキの置物「金プラ」。コレは「いやげもの」として紹介された時点では、「モンド」で言う所の「モンド・ムーヴィー」期に相当する捉え方ですが、「モンド雑貨」においては、その独特のオブジェ感覚、金メッキであるという事も含めたインテリアとしての魅力を再定義したり、単にチープな定番のスーヴェニアとしか認識されていなかったスノウ・ドームを、その空間表現や、チョットいい加減な造形なんかがいかに魅力的なモノであるかを再評価するといった事が挙げられます。(モチロン、コレに限った事ではありません)
それこそ、スノウ・ドームの、チョットいい加減な造形物によるデコボコ加減が良い感じ!という事と、茶の湯において、千利休達、その当時最も文化的に成熟していた層が、真っ黒でデコボコだらけの茶碗を「粋」なモノとして捉えた感覚って、とても似ていると思いませんか?(笑)
このように、今迄「雑貨」としてすら見向きもされなかったようなモノに、新たな価値を見出し、利休らが「茶道」というスタイルにまで昇華させたように、「モンド」という価値を生活に取り入れた、新しいスタイルを模索して行きましょう!


次回より当コラムは、「モンド雑貨研究所」と銘打ちまして、不定期に(笑)更新させていただきます。
さて、次回、「モンド雑貨研究所」は、「モンド雑貨的 魅惑のスノウ・ドーム」と題して、スノウ・ドームの、モンド雑貨的な魅力を掘り下げて行きたいと思います!
モンド的なスノウ・ドームの楽しみ方とはいかなるモノなのか!?
是非、お手元にスノウ・ドームを置いて御覧下さい!
それでは次回、またお会いしましょう!

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「モンド」の語源となった、ヤコペッティの「MONDO CANE」。
邦題は「世界残酷物語」。続編として、
「世界女族物語」「続・世界残酷物語」がある。 ちなみに原題の「MONDO CANE」は、直訳すると「犬の世界」、スラングで「どうでも良い事柄」と言った意味もある。

なんと、過去に「MONDO CANE」が、
ゴールデンタイムの映画番組で放映された事もあるのだそう!
内容は、「モンド」三部作の
総集編だったそうなのですが、
ナント!!
吹き替え版のナレーションはタモリが担当したとの事!(ちなみに解説は水野晴郎)
原住民が会話するシーンは、現在では放送不可能な(笑) 大ハナモゲラ大会だったそうで、その事からもこの映画の位置づけは明確なのですが、事実を元にした本物のドキュメンタリー映画と思い込んでしまった一般視聴者からは、タモさんのオチャラケたナレーションに苦情が殺到したとかしないとか・・・(笑)
それにしても、その吹き替え版、
観てみたいっっ!!


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  「渋谷系 元ネタディスクガイド」
渋谷系アーティストの楽曲の「元ネタ」となっている楽曲を、一曲ずつ事細かに解説した本。こんな本が出版される程に「元ネタ」の発掘は盛んに行われていたのですね〜。しかしながらこの事によって、多くの人達の音楽的な幅がグンと広げたという事実は、大きな功績と言えるでしょう。なにせ、今やそれら「元ネタ」の多くは、スタンダードな名盤として、レンタルCDショップにフツウに置かれている程なのです。

「モンド」という言葉を、広く世間一般にまで知らしめた「モンド・ミュージック」。しかしながら「元ネタ」系とは異なり、そこで紹介された音楽達がちゃんと理解されるようになったのは、実は21世紀に入ってからだったように感じます。そういった意味で、今見直す事に価値のある一冊ではないでしょうか?
続刊として「モンド・ミュージック2」、
「モンド・ミュージック2001」がある。


先述の「元ネタ」においても、「モンド・ミュージック」においても重要な存在である「ビーチ・ボーイズ」。この説明不要な程の名盤、「ペット・サウンズ」のタイトルの由来が、当時、先を行きすぎて、とても理解不能だったこの音楽を聴いたメンバーが、「こんなモノ誰が聴く!?犬か!?」と激怒した事からつけられたという逸話は有名ですが、「MONDO CANE」が「犬の世界」という意味を持つという事とリンクしていて、何とも言えない興奮を覚えてしまいますね(笑)

「みうらじゅん著/いやげもの」
ホント、このヒトのネーミングの巧さは脱帽してしまいます。聞いただけでどんなモノなのかの察しが付くという。しかしながら、ここで紹介されているモノの中には再評価すべき「モンド」な逸品が数多く掲載されています。
この金メッキの置物、通称「金プラ」もそんな愛すべき逸品。みうら氏は「ダマされて買ってはイケナイ!」とおっしゃられましたが、むしろコレは進んで手に入れるべきです!事実、コレを土産物と認識しない世代には「オシャレ」に見えるらしいのデス!当KANIBASE.COMでは、これら「金プラ」も、今後のラインナップに力を注いで行こうと思います。
言わずと知れたスーヴェニアの定番スノウ・ドーム。単なるノスタルジーやファンタシズムに留まらないスノウ・ドームの魅力を、次回のコラムでは徹底的に掘り下げます!現在、南国情緒溢れるスノウ・ドーム(なんとモンドな響き・・・)を集めた、「真夏のスノウ・ドーム・フェア」、絶賛開催中です!
「赤瀬川源平著/千利休 無言の前衛」
本文中の利休さんの件は、ハッキリ言ってこの本からの転用です(笑)しかし、そんな感じ方があながち間違っていない事は、この本を読めばご理解頂けるのではないかと・・・。路上観察が、利休の茶室にまで辿り着く様は、感動的ですらあります。